子どもが留学した後のわたし

娘がアメリカの留学に旅立ち、家に戻ると私はなんだか普段のルーティンがなんだか欠けてしまったような感じでちょっと寂しい1週間ほどを過ごしました。

しかしそれは仕事や飼っている猫の世話の他に、ずいぶんたくさんのことを娘にしてきたんだなあと実感する時間でもありました。それほど広くない家もなんだか広く感じましたし、一人で食べるご飯もあまりおいしく感じませんでした。

しかし1週間ほど経つと、その生活に慣れ始め意外にもあまり不快ではなくなりました。さらに言えば、自分のスケジュール通りにことが進み、今まで見たかったけれど時間がなかったような映画も観たり、久しぶりに一人外食やカフェに出向いたりなども。読みたくて読み終えられなかった本も読みましたし、友人との時間も作ることができました。

娘が苦労を掛けていたということを言いたいのではないのです。

自分が「ママ」という存在から一人の人間に戻ったことで、親離れと子離れが少しできたのだと思いました。一緒に暮らし続けていたら、意識しないとできなかったことかもしれません。

今、娘は日本に戻り1年のギャップイヤー(アメリカの休学のようなもの)を取り私と暮らしています。コロナは本当に世界を変えたなと思います。

でも、留学する前と今とでは私の意識も娘の意識も大きく変わったように思います。今までは何するにしても危なっかしくて心配だったり、悲しい思いをしないように守り、娘がいつでも中心に生活してきたような気がするのですが、今は大人になるための準備期間と捉え、できるだけ手を出さず、できるだけ信頼して外に送りだすようになりましたし対等な存在として考えることもできるようになりました。また私自身の時間も作ることができるようになりました。もちろんまだ完全に大人になったわけではないですが、今では私も娘に相談することもできるようになり、口論になっても発展的なものとなってきているように思います。

子どもは子どもで、「親は完璧」と思っていた時代から一つ先に進み、親も一人の人間であることに気付いたのでしょう。今後の私たちの関係がとても楽しみであり、彼女の将来もとても楽しみなものになっています。間違えてもいい、色んな経験をしてまた失敗もして人生の厚みを作りながら素敵な大人になってほしいと思います。

 

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