オーストラリアへ

私の娘は、関東国際高校という東京都の私立高校に通いました。
この学校には、「世界教室」という1年に1度海外の学校とその年に決まるテーマに沿ってディベートをしグループごとに発表するというプログラムがありました。
年によってホスト国が決まるようで、日本がホスト国になる場合も。

娘はオーストラリアがホスト国だった高校2年生の時にこのプログラムに参加し12日間滞在しました。
1度一人で参加する海外旅行を経験していたことからかなり気楽にいくのかと思いきや、本人も少しずつ成長していることから、新たな壁にぶち当たりました。

前回は、携帯電話は持っていくことが禁止されていましたが、今回は携帯を持っていったことで、私に連絡がとれる状態でした。たった1度、つらかった時に電話が娘から電話がかかってきました。
中学生だった前回は、ただホームステイし学校も英語を話せない生徒たちとして接してくれたのですが、今回はそうはいきません。

この時のテーマは「Future of Food & Water・水と食の未来」。
いろんな国の人が混ざったグループの中で、この難しいテーマについて話し合うのだそうです。

日本語でも難しいのに英語でのディスカッションに疲れ切った娘は、半分泣きながら電話をかけてきました。もともと人とディスカッションをするという習慣がない日本人にとっては最初のカルチャーショックですね。なんだか、自分が小さな子供になってしまったように感じることもあると思います。「自分はもっと色々分かっている」という気持ちから空回りしてしまったのでしょう。気持ちは疲れるし、頭も回らない状態に一人で耐えられなくなったようでした。

こういったとき、親はどうすればいいのか。
私も色々と考えました。

一緒になって一杯一杯になるのも一つですが、私は彼女の気持ちを受け止めることにしました。しばらくして先生が近くにいらしたということで電話は一方的に切れました。ちょっと心配しましたが、きっと彼女はそこでがんばるだろうと放っておくことに。そのあと電話はかかってきませんでした。彼女なりに受け止め頑張ったのでしょう。

娘にとって結果的には、留学するための下準備には十分すぎる体験となったように思います。
思うように話せなかった経験も本当に大切だと思うのです。

この時に空港まで迎えに行くと、また一回り大きくなった娘と再開しました。帰り道はやはり楽しかったこと、苦しかったことをたくさん話してくれました。失敗もたくさんして大人になってほしいと思います。

先生方の支えもありがたかったですし、何より安心して「かわいい我が娘」を旅に行かせられてよかったと思います。

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