私たちは、自分の経験から子どもたちをよりよい道に導きたいと思います。
その思いは、子どもに幸せになってほしいという大きな愛情からくるものです。
子どもの成長を見守る中で、親にも幾度となく選択しなくてはならないことが出てきます。
その中で一番大きいのは「進路」の問題だと思います。
私が中学生や高校生の時代(私は現在53歳です)には、親はすでにそれほど私の人生の多くに関わっていませんでした。ただ今思えば、高校を受験する際の塾については親が決めた場所だったり、私は美術大学の付属高校に進学しましたがその際の絵画教室を見つけてくれたのは親でした。
今思えば・・・ですが、いろいろな場面で作為的なものもあった気がします。きっとそれは親が私によかれと示してくれたものだったのだと思います。
私は、娘に対して「親」というより「彼女より早く生まれた人生の先輩」といった気持ちがいつも大きくあります。私自身がパーフェクトな親ではないからだと思います。
時代は常に進んでいて、今の子供たちの置かれている環境と私が子どもだったころの環境では、まったく異なります。
一番大きな環境の違いは、「インターネット」の存在だと思います。
私たちもこのインターネットのお陰でオンラインレッスンを行うことができるようになりました。そして様々な情報も昔に比べはるかに簡単に入手できるようになりました。
大人からは「そんなに簡単に情報が得られるなんて成長の過程に支障をきたす」という声も。
でも、その情報には正しいものもあればそうでないものもあるわけで、今の子供たちはどの情報を正しいと見分けるかの判断を迫られるわけですから、これもまた新たな形の学びですよね。
では、私たち親はどのようなことを今の時代に学ぶのか。
いつの時代も若者は新たな時代を切り開くのです。私たちも同じでした。
親の時代の産物を押し付けられることに対する反抗は、若者の特権です。
私たちにとっても、インターネットの情報は使い方を間違えなければ学ぶべきことを教えてくれる教科書でもあります。
私たちの親のカタチがあったように、私たちは、今の時代に合った私たちの親のカタチがあると思います。
理解できるかできないかは、私たちの学びにかかっているような気もします。
新しい時代を考えると、私たちの持っていた常識やステレオタイプはある部分では変わってきているのでしょう。
私たちは、インターネットを駆使する時代の申し子たちに教えを乞うことも必要なのかもしれませんね。